家族でひろの好きなショッピングモールへお買い物。
たぶん、母がひろに気を遣ってくれてのこと。
ほんとに元気出さなきゃなあ!
で、なんだかおっきいショッピングバッグがふたつ…。(…)
未だバーゲンもはじまっていないのに!
……洋服はこの店でしか買っていないからまあいっか。(…)
母の洋服を選ぶのなんて何年振りだろう。
自分の服なんて別にいいのよ、って新しいものを中々買おうとしなかった母が自らショップに入って行くのを見て、きっとこのひとが一番辛いのに、一番我慢して一番頑張ってるんだって思って涙が出そうになった。
ただのショッピングモールでも、何処に行っても父との思い出でいっぱい。
いつもパパは喫煙席でコーヒー飲んでたねとか、この店パパと良く来たね、とか、何でもない風景ですら元気だった父の姿を思い出す。
暫くは、なんて皆云ってくれるけれど、これはたぶん生涯続くんだろうと思う。
もしも涙が消える日が来るとしても、それは変わらない。
この翌々日の夜、父の夢を視た。
パパ、お願いだから死なないでって一生懸命お願いしているわたし。
たぶん、「現在のひろ」が夢の中で勝手に、父が亡くなった前日にタイムスリップしていたんだろう。
父は何も云わずに、声も上げずにひろの言葉に泣いていた。
皮肉なもので、生前の父の涙をひろは視たことがない。
夢の中ではじめて涙する父親を視た。
目が覚めた時、わたしはちっとも泣いていなかったのに、涙が溢れて止まらなかった。
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