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独り暮らしenjoy中なひろの、気儘な日常フォトログ。
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『凍りのくじら』

『凍りのくじら』

読了。
泣いた。
自分でも泣いているのが解らない内に、感情が動いたのを自分で悟る前に、涙だけだばーっと零れた。

端々にドラえもんネタが詰め込まれているこの本は、各章のタイトルが全部ドラえもんの秘密道具の名前。
ひろが人生で初めて読んだ漫画はドラえもんの38巻でした。
何故か38巻を欲しがったらしく(笑)、ドラえもんのコミックスは実家に全巻揃っているのだけれど(大長編も)一番ぼろっぼろなのがこの38巻。
主人公・理帆子と同じように、ひろのドラえもんのコミックスには殆ど全巻にすごーーーくいびつなひらがなで「ひろみ」と書かれています。
“み”なんて、たまに鏡面文字みたいになっているのもあるの(笑)。
たぶん、幼稚園の頃、字を覚えたてに買って貰ったんだろうなあ…。
この本に書かれていることは、自分の過去をなぞったような、不思議と懐かしく胸が苦しくなるようなことばかりでした。
理帆子とひろは勿論全然違う人格だけれど、心が重なる瞬間があって、それは辻村深月は自分の友達のうちの誰かなんじゃないかと本気で疑ってしまうくらい。
ひろも、自分は“どこでもドア”を持っているのだと勘違いした思春期があったもの…。(…)

藤子先生が、「SF」を“サイエンス・フィクション”ではなく、“すこし・ふしぎ”な物語――と表現したように、理帆子が自分を取り巻くひとの個性を言葉遊びで“スコシ・ナントカ”と表現していく。
“すこし・憤慨”“すこし・不幸”“すこし・フリー”“すこし・フラット”。
中でも、“すこし・不在”――これはひろにもしっくりくるように思えて…。
理帆子の思うこと、そして自分に心底嫌気が差していること、けれど、“取り敢えず笑っとけ”から抜け出さない自分がそこにいること。
これは総て彼女が高校生の頃のことだけれど、ひろは未だ半分くらいそこに居るような気持ちになりました。
理帆子のどうしようもないところ、だめなところはとてもわたしに似ている。

兎に角、テキオー灯が登場したところで心の堰が決壊。
泣いて泣いて、涙が止まらなかった。
ひとには、愛された記憶と、時に愛されていると云う実感が必要なのだね…。

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